2009年10月18日

2010 FANATIC New Wave Twin 86L 第1回

8 NW Twin 86FANATICのウェイブボードと言えば世界一のジャンプを見せる男、ビクター・フェルナンデスのボードです。
20m/sの超強風の中でジャンプパフォーマンスを中心に競技が繰り広げられるPozoの大会で活躍するビクターはジャンプ中心でもツインを選びますが、86L以下のサイズは当然、この影響を受けていると思われます。
従来ジャンプにはスピードを出しやすいシングルフィンが向いていると言われておりましたが、「飛んで回れるツイン」がどんな感じに仕上がっているのか、楽しみです。


<<使用コンディション>>
場所:菊川
風:スタボーサイド、サイドからクロスオン、7m/s~10m/s
波:腰から腹、最大胸
セイル:North Sails ICE 5.3, Simmer Mission X 5.3

NWtwin86 c全長234cmで最大幅は57.8cm。
93Lよりも長さで3cm、幅で2cm小さい数値です。
数値上の違いは小さいのですが、見た目は86Lの方がかなりシャープな印象です。





NWtwin86 a重量はストラップ込みで6.75kg。
ストラップが1つ約150gですので、3つ分、450gを差し引いたボード本体は約6.3kg。
この重量はJP等、タイで製造しているボードの上級モデルとしては上々の数値です。




NWtwin86 eアウトラインはこんな感じ。
無駄の無いスムーズなラインでまとめられています。
93Lをすっきり絞ったような形状で、なかなかやる気にさせてくれる雰囲気です。





NWtwin86 dテイルもこのように絞り込んでいます。
同じく93Lと比較するとかなり厚さ、テイル周りの幅を抑えてあり、シャープに波を切り刻む姿を想像してしまいます。





NWtwin86 bフィンはこの16.5cm。
80L台のツインフィンとしては標準的なサイズですが、93Lに付属のフィンよりも少しだけ幅が狭く、角度が寝ています。
他社のボードに付属のフィンと比較すると、Quatroが81LのTwinfin Rhythmに付けている16.5cmのマウイフィンKT(キースモデル)とほぼ同等のサイズ、形状です。
マウイフィンにはVF(ビクターモデル)というモデルも存在しますが、これはもっと角度が立った形状ですので、この付属のフィンとは少し異なります。





<<ライディング>>
第一印象は「速い!」でした。
5.3ジャストの風域でしたが、インサイドからどんどん走っていってくれるので波に対してもスピードでクリアしていくことができます。
86Lというサイズはある程度高めの風域を想定しているのでテイル周りのボリュームは絞られているのですが、それでもポンっと走り出していきます。

アウトではラフ海面でもコントロールしやすく、風上への上りも楽に感じました。
走っているときは小さめに感じ、止まっているときには大きめに感じるという理想的な浮力感で、単純なプレーニングも軽快で楽しかったです。

バックサイドでの波乗りでは軽い走りをそのまま活かした波乗りが可能です。
波の高い位置をキープし、波が張ったらさっと切り返してフロントに落とす。
この一連の動きにキレがあり、乗っていて自分にリズムが生まれてくるように感じました。

ここでフロントに落としてみたら走り過ぎてコントロールできなくなった、なんていうと今までの軽快な走りも意味が無いのですが、しっかり踏み込んであげれば非常にシャープな、まさに波を切っていくような感触で波乗りができます。
スピードを維持するのが簡単なので、波に対して余裕を持ってアプローチできるのもいいところでしょう。
その一方、セイルから風をうまく抜けずにパワーを持て余しながら突っ込んだときには少々抑えが効かないところもあり、オーバー気味なコンディションで使うのはちょっと慣れが必要かもしれません。

トップターンでもキレのある、スピード十分の切り返しができます。
ツイン特有の楽な切り返しと、ボードの持つスピードが噛み合っている感じで、波に対して遅れ気味でも思い切って突っ込むことができます。
エアーなど、派手なリップアクションを狙うにもこのスピードは活きてくるでしょう。

そしてジャンプ。
速ければ飛びやすいかというと、ロッカーの問題などもあるのでそんな簡単な話ではないのですが、やはりそこは飛んでナンボのビクターのボードです。
気持ちよく波から飛び出し、空中でも軽くコントロールすることができます。
シングルの方が飛びやすいとか、そんなことを考える必要が無いほど飛びやすいボードに仕上がっています。

トータルの印象では、走り出しの軽さが際立つボードでした。
波の中ではややスピードを持て余すところもあり、体重が67kgの僕にとってはオーバーでは使いたくないボードでしたが、全体的な印象は非常に良く、全てが高いレベルで纏められていると思います。
(ご参考:僕が自分で使っているQuatro Twinfin Rhythmの場合、平水面での走りが遅い分、セイルがオーバーでも乗りやすい特徴があります)
サイドショアでもオンショアでも力を発揮しそうなこのボード、5.7ジャストから4.5アンダーぐらいの風域で活躍してくれそうです。

<<一般ライダーの声>>
注:
ここでは一部否定的なご意見も敢えて掲載しております。
ライダーの経験値、感じ方の違い、コンディション、使用セイルの違いなど様々な要因がありますので、良い意見も悪い意見も参考程度にお読みください。
もちろん、僕自身の意見も参考程度に読んで頂ければと思います。

Mr.Xさん:
とても前述のラージサイズ93Lと同じ機種とは思えない走り・回転性・ボリュームバランスです。
走り出しも抜群で下手な90リットル台のボードより良く走ります。
かと言っても走りすぎるわけではなく、スピード調整もラクで波に合わせやすかったです。
レイルの入りもスムーズで多少面が荒れていてもきれいにレイルが入ります。
タックもかなりやりやすいです。

体感ボリュームは静止時は86リットルより大きく感じ、走り出せば80~82リットルくらいに小さく感じる理想のボードです。
私のような初級者でも充分レベルアップにつながる良いボードだと思います。今回乗ったボードの中ではもっとも好きなボードでした。

(ご自身所有の09 JP Twin 84Lと比較して、、、)
実は個人的に乗り味が09のJPツイン84に非常に良く似ていると感じました。
そして、ここが重要なのですが、09JPツインを大きく進化させているとまで思えなかったのです。
強いて違いを言うならターン時のキレが当ボードの方がややすぐれている点でしょうか。

あと上級者の方だと違う意見がでると思いますが、私はこのボードのフィンが嫌いでした。ワンサイズ大きくしてグリップ感を増したい気がしました。

Hさん:
試乗したときはジャストの風域だと思いましたが、ボード・セイル(シマー5.3)ともにオーバー気味に感じた。
借りたセイルのセッティング(ブーム高・ハーネス等)の違いに戸惑い、正確なコメントが出来ません。

そんな中、総体的な印象は良かったです。
波の中でレイルが波から弾かれる様な感じでしたが、これはセイルをちゃんと引き込めて無いせいだと思います。
もう一度自分のセイルを付けて乗ってみたい1本です。

Uさん:
FANATIC86Lはボトムから受ける衝撃があまりなく、スルスルと走るような不思議な感覚で乗れたので楽しめました。

>>顕達コメント
辛口のMr.Xさんから大絶賛のコメントが聞けて良かったです(^^)

確かに狙っている感触としては昨年のJPに近いような気がします。
フロントライディングは、僕はFANATICの方がキレがあるように感じましたが、昨年のJPは17.8cmの大きなフィンを付けていましたので、あれを16.5cmぐらいに小さくすると、JPもまた印象が変わりそうです。
Mr.Xさんは大きいフィンで、僕は小さいフィンで乗りたいという違いはありますが、二人ともボードそのものについては同じように感じたというのもひとつの発見ですね。

実力者のHさんが僕のセイルに振り回されてボードの評価ができなかったのは残念です。
Uさんにも感じて頂けたスムーズな感触、Hさんにも味わってもらえれば良かったんですが。
でもHさんの体重だとあの風域で、たぶん5.0ぐらいじゃないと気持ちよくなかったかもしれないですね。
その辺は少しシビアに感じたボードでした。

以上

ridemarinesnow at 23:01│Comments(0)TrackBack(0)ウェイブボード | FANATIC

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