2009年10月18日

2010 FANATIC New Wave Twin 93L

20 bum昨年、初めてツインをリリースしたFANATICが、今年は意欲的に90L台のラージサイズにチャレンジしてきました。
風は弱く波は大きいという九十九里、茨城で乗る方には特に気になる90L台のツインです。

同じウェイブライドでも走りを優先するならFANATICには従来からの人気モデルであるFreewaveがあります。
当然このツインはFreewaveよりも波乗り性能を重視したコンセプトになっていることが予想されます。



<<使用コンディション>>
場所:菊川
風:スタボーサイド、サイドからクロスオン、5m/s~10m/s
波:腰から腹、最大胸
セイル:North Sails DUKE 5.9 → North Sails ICE 5.3

NWtwin93 d全長237cmで最大幅は59.8cm。
グラビアアイドルのウェストではありませんが、というのは冗談として、ラージサイズのウェイブボードでは60cmを超えないあたりが性能と共に印象も良いようです。





NWtwin93 a
重量はストラップ込みで7.2kg。
ストラップが1つ約150gですので、3つで450gぐらい。
差し引いたボード本体は6.7~6.8kg。

強度を重視してやや重い造りのQuatro Twinfin Tempo 92Lを量ってみたときは本体のみで7.0kgでしたので、Quatroとの差は約300g。


軽量で有名なBHのClassic Twin 95Lは5.7kgでしたので、BHとの差は約1kgです。
QuatroとFANATICは同じタイの工場でOEM生産していますが、このFANATICはタイで製造しているボードとしては上々の仕上がりだと思います。

NWtwin93 fアウトラインはこんな感じ。
無理の無いスムーズなラインでつながれており、90L台ながら明確に波乗りを意識したウェイブボードであることが伺えます。
この見た目で「お、いいね!」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。




NWtwin93 hBHclassic c








上から見ただけではわかりにくいのですが、ボトム側で見ると結構特徴的です。
レイルのエッジはこのサイズにしては滑らかに仕上げられており、ここにもプレーニング性能より波乗り性能を優先していることが現れています。
コンケーブもこのサイズにしては深め。
同じNew Wave Twinの86Lよりは浅くなっていますが、ここで写真比較しているBHのClassic Twin 95L(写真右)よりは深いコンケーブです。

NWtwinFinフィンはこちら、17.0cm。
このサイズにしてはややベース幅が狭く、長さの割りに面積の少ないタイプです。

これを単品で見るとマウイフィンで言うところのKT=キースモデルに近いように見えましたが、同じNew Wave Twinの86Lに付属されているフィン(左)と比べると幅が広く、角度も立っています。

一方で同じようなサイズのBHはもっとベース幅が広く面積も大きい17.5cmを付属。
QuatroのTempoは長さを16.5cmに抑えつつ、ベース幅が広く角度も立っているマウイフィンのリーバイモデルを標準装備しています。
ファナティックの場合も一応の配慮をしているようですが、ややパワーの無いフィンを使っている、このあたりの差がどのように現れるかに注目です。

<<ライディング>>
乗り始めてすぐに感じたのは波を突き抜けていく走破性の良さ。
すぐに浮き上がって波の上をポンポン越えていくような感じではなく、水面に馴染みながら安定感を失わずに波を突破していく感じ。
この感触だと、とにかくプレーニングしないと波越えができないと考える方には少し合わないかもしれません。
しかし落ち着いて波を見ていけば足元には安心感がありますので、風が弱くてもアウトに出やすい性能だと思います。

アウトに出てプレーニングしだすと、風上への上りの良さが際立ちます。
レイル形状が比較的丸く仕上げられていること、フィンがやや小さいことから上りにはそれほど期待していませんでしたが、案外良く上ります。
上りがいいということは波に乗ろうとするときにいいポジションをキープしやすい、思い切って波の前に降りていけるなど、ウェイブライディングにおいても大きなアドバンテージになります。

バックサイドでの波乗りは自然な動き。
軽々と波の高い位置をキープするよりも、波の中、波のパワーのある位置にポジションしやすい印象です。
これもサイズの割りに丸みの強い形状が影響していると思います。

フロントに落とすところですが、ここで少し動きに鈍さを感じます。
恐らく、プレーニングしながらもそれほどボードが浮き上がっていないためだと思いますが、バックサイドからフロントへの切り替えしには波の力をしっかり活かしてあげた方がいい波乗りができます。
フロントに落とすと、波の前を暴れずスムーズに走ってくれますので、ボードに振り回されるようなことはありません。
ボトムターンで膨らんじゃってしょうがないといった悩みをお持ちの方には、いい意味でのマイルドさがあるこの乗り味が助けてくれると思います。

トップターンでの動きもバックサイドの動きと同様、軽々と振り回すような動きや波の上に飛び出していくような動きよりも、しっかり波のパワーの中心を捉え、リップを内側から蹴り込むようなイメージでいくとうまく回ってくれると思います。
思い切り踏み込んでもツイン特有のフィンの粘りがありますので、波の芯(パワーのある部分)を外すことはありません。

おまけでジャンプですが、プレーニングスピードは高くないものの、ボード本体は比較的軽くできていることもあり、飛び出しもいいし空中での操作も楽に感じました。
93Lというサイズの割には楽しめるボードだと思います。

トータルの印象では、走り出しが決して早くないこと、全体的に浮きが弱く波の力を活かすライディングに向いていることから、本格的に波のある場所で、波の中にしっかり入っていけるライダーが喜ぶ性能を持ったボードだと思います。
これは逆に、ウェイブボードをオンショアのラフ海面で使うような使い方にはちょっと向いていないように感じます。
走りの良さを求めるならFreewave、サイドショアで波乗り性能を求めるならNew Wave Twinという形で選ぶと間違いが無いと思います。

<<一般ライダーの声>>
注:
ここでは一部否定的なご意見も敢えて掲載しております。
ライダーの経験値、感じ方の違い、コンディション、使用セイルの違いなど様々な要因がありますので、良い意見も悪い意見も参考程度にお読みください。
もちろん、僕自身の意見も参考程度に読んで頂ければと思います。

KNさん:
Fの93は尻軽な感じで僕には合わなかったです。

Yさん:
走り出し時にテイルがぶれる。
走り出しが悪い。

Mr.Xさん:
セイルに通常ならギリギリ走り出だすくらいの風が入っているのに(シモに下らせても)なかなか走り出しません。
もっと詳しく言えば、テイルが海面に張り付いたような感覚があり、いつまでも浮いてこない。
たぶんこの点だけでも、初・中級者のウェイバーから嫌われる要素です(90Lウェイブボードは微風使用が前提なので)。

Hさん:
表示ボリュームから想像する適正風域とに、若干開きがある気がします。
5.2アンダーでは若干走り出しがもたつきました。
しかししっかり下らせればプレーニングに入り、一度走り出してしまえば、ボリューム相当のプレーニングを維持する力はあると思います。
強いて言うなれば走り出しが横流れする感じなので、フィンサイズをアップしたら印象が変わる気がします。
そんな状態でもう一度乗ってみたい1本でした。

Uさん:
FANATIC93Lは更に風が上がった後に乗ったので、ちょっとオーバーフローでした。

>>顕達コメント
KNさんの「尻軽」というのは独特なコメントですね(^^)
Yさんのコメントにも現れていますが、テイルにやや安定感が無いという印象の方が多かったようです。

走り出しの鈍さを指摘する声が多かったようですが、Hさんのコメントの通りプレーニングの持続性は良いので、やはりワンサイズ大きな、面積の広いフィンを使ってあげた方がこのボードには良いようです。
乗ったタイミングでも意見が変わるようで、5.3でややオーバー気味なところまで風速が上がってから乗られたUさんからはオーバーフロー=浮き過ぎとのコメントです。

ウェイブライディングの実力としては、このメンバーではHさんが一番高いのですが、皆さんそれなりに数多くのウェイブゲレンデで遊んできていますので、十分に参考になると思います。
Mr.Xさんからは酷評を頂いておりますが(苦笑)そのMr.Xさんがサイズ違いのNew Wave Twin 86Lを絶賛しているのも興味深いところです(^^)

以上



ridemarinesnow at 23:00│Comments(0)TrackBack(0)FANATIC | ウェイブボード

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